ちょっととんでる女医マヤ先生の心理学の本。「どんな学問も、人間の幸せに結びつかなきゃ意味ないじゃん?」をモットーに、カジュアルな文体で楽しく心理学の議論が進められていく。このような書き方を不快に思う人もいるかもしれないが、ほとんどの人は楽しく読むことができるだろう。
文体はカジュアルながらも、議論はいたってまじめ。「フット・イン・ザ・ドア」テクニックや「ヒューマンスペース」などの心理学の理論に基づいて、快適に日々の生活を送れるようにアドバイスをする。「全裸になって自分の体や局部を見つめること」などの一見過激なアドバイスもあるが、これも、健全な精神状態を作り上げるためのもの。
うつ病を専門とする先生が書いているだけに、うつ病の人や、無気力状態の人には効果があるかも。結婚生活や恋、会社の人間関係などで悩んでいる人にもおすすめしたい。(土井英司)